我 こころの痛みと共にあり
~There is no person who does not hurt a heart.~
コロナ禍の子どもの心理的危機
2021/10/15
10月13日 NHKニュースでコロナ禍の子どもの不登校と自殺についての報道があり、コメントさせていただきました。
*コロナ禍で自殺が増えた?いいえ、違います
自殺対策基本法の改正以降、子どもの自殺は毎年1割程度、増えていました。コンスタントに増えていました。
3万人台の自殺者が2万人台に減った「減った減ったキャンペーン」を国がする中で
私は「子どもの自殺が増えている」と言い続けてきました。
しかし、国が毎年出す自殺対策白書の中でも、子どもの自殺の増加については
R元年の白書「20歳未満、20歳代、30歳代は急増以前の水準に戻っていない」
R2年の白書「20歳未満では平成10年以降おおむね横ばいで、20歳
代や30歳代は、ピーク時から低下がみられるものの、減少率は40歳代以上と比べて小さくなっている」
などと矮小化し報告してました。
まずはコロナ以前から増えていたのに、国に「増えているという認識がなかった」ということが問題だと私は思っています。
*子どもたちの居場所
子どもの自殺の原因はいじめだと多くの人が思っていると思いますが、
実は、家庭の問題や進路や学業問題が上位を占めます。
いじめで学校が安全でない子もいます。
一方で、DVや虐待で家庭が安全でない子もいます。
虐待までもいかずとも、「教育熱心」と世間からは称えられている家庭の子どもたちも、親の期待に応えられず「学業問題」「進路問題」で自殺しています。
学校でつらい思いをしている子たちは家にこの子たちの居場所があるといいなと思います。
家庭に居場所のない子たちにとり、学校が安全な場所であればいいなと思います。
けれども、家にも学校にも居場所がない、だめな自分(ありのままの自分)を出せない子がたくさんいます。
落ちないように、落ちないように、
必死に ずーーーっと、小さな羽を羽ばたかせ、飛び続けているように思うのです。
必死に
落ちないように
大切なあなたをがっかりさせたくないから
大切なあなたに心配をかけたくないから
がっかりなんかしないよ
どんなあなたでも大丈夫
心配をかけたっていいんだよ
私があなたを支えたら、きっと、あなたは誰かを支える大人になる。
飛び続けるしかない、あなたの羽を休める「止まり木」が、ありますように。